DVD『仮面ライダー555(2)』、『仮面ライダー剣』

ばんざーーい!!!平成ライダーを全制覇したぜ!!!・・・あ、ただ勝手にDVDを見ただけですが。ってことで、
『電王』キッカケで遅ればせながら仮面ライダー界に入門したワタクシごときによる「平成・仮面ライダープチ講座」をば。
あたしゃ昔から「見つけた!コレめちゃくちゃイイのよ見て!」なんて教室で声高に叫ぶのが好きな女子だったので、
その癖だけはいまだに抜けん。だから言いたい。ヲタって自分の好みを押し付けたがりだから時にウザがる人もいる。
でもブログってそういうもんじゃん?ってなぁ。ま、興味ある人だけでいいから読んでおくれ。ほほほ。
長かったなぁ。去年11月から今にかけて早送りせずとにかく全話を寝食惜しんで見たからキツかった。けど大満足。
それぞれに見所はあったし面白かったもん。『電王』キッカケな人ってアッシ以外にも多いんでしょ?!
実はそのほとんどが『電王』が好きなだけで別に『仮面ライダー』には興味ないのかもしれんけど、
もしかしたら中にはアッシみたいに“仮面ライダーの世界そのもの”に惚れちゃった人もいるかもしれないじゃないのさ。
身をもって体感したレビューなんで、そんな人にこそ参考にしていただければ。責任は負わんけどな☆
もちろん今まで一作も見たことない人にとっても入門の手引きになれば、いやぁもうこれほどまで有り難いことはない。
平成ライダーのほとんどが「中盤グダるくせに終盤駆け足」なのが多かったように思うのも・・・まぁ否めないか。その通り。
だけど見終わったら満足、ガキ番組というよりもTVドラマとして見て面白かったなぁとシミジミ出来る作品揃いなんだよね。
ってことでテーマや変身フォームがどうとか戦闘シーン云々抜きで、ものっそ僭越ながら各作品をウガった目線で寸評を。
無論、これらは特撮ヲタ向けではない。『電王』キッカケで『仮面ライダー』を知った輩の一意見であると認識頂きたい所存。
とか言いつつ自分もかつては「仮面ライダー?ぷ!」だったんで、抵抗ある人ほど入りやすいのは『電王』かなぁとも思うが、
『電王』のヲタヲタしさに嫌悪感を抱く人は無理だろうしなぁ、う〜ん他にも合う作品があればいいなぁ〜なんて。
あたしゃ今までこんなにも面白いものを知らなかったのが悔しくて仕方ないんじゃ。だから余計に声高で叫びたいっすよ。
ドラマや映画好き(そしてオトコ好き)には特に言いたい。ホント、とにかく仮面ライダーってめーーーっちゃくちゃ面白いよ!!!


仮面ライダークウガ
仮面ライダー?はぁ?無理!ガキ番組でしょぉ?それに現実にいないしありえないもん!」と思ってる人向け。
そう思ってる人はまず見ないと思うが(笑)、しかし主演がオダギリジョーっていうならどうでしょう。ここはひとつ勇気を出して。
オダジョはたっぷり萌えに燃えに燃えさせてくれます。葛山信吾もカッコいいし。そして何より世界観がガッチガチでリアル。
「さすがオダジョが(ブツクサ思いつつも最終的には納得して)出演しただけのことはある!」と思わせてくれる。もちろん私も。
もしこの世の中に未確認生命体と仮面ライダーがいたら。警察が介入するリアルさも必見、重厚でオトナ向け。是非。


仮面ライダーアギト
ミステリー好きな人向け。謎がいっぱい。でも点と点が線になった瞬間キンモちよか〜!と叫ぶこと請け合い。もちろん私も。
物語が進行するにつれ前のめりになって見ちゃうほどの“引き”はある。面白いんだ。その引きは終盤までグイングインでっせ。
ただし全ての謎が解けるわけではありませんし矛盾も多々生じますがその辺は目を瞑ってあげるオトナの優しさが必要です。
あと、「座ってるだけで何もしてないのに賀集利樹はなんでラジカルに出てるの?」と不思議に思ってる人こそ見てください。
これを見た後は「許したげるYO!」と思えるはず。是非。特に要潤萌えの方にはオススメしたい。この頃の要潤はホントに(略)。


仮面ライダー龍騎
オトコがいっぱい出てきます。無駄にいっぱい出てきます。そういう意味でもオトコ祭り大好きっ娘向け。
そしてストーリーもめっちゃくちゃ面白い。「こんなのライダーじゃないよ、バトルロワイヤルだ!」と揶揄されてたみたいだけど、
そんなのカンケーねぇな小島よしお精神で、ただ面白いものが見たい人なら大満足じゃないでしょうか。もちろん私も。
たくさんオトコがいたら好みのヤツも見つけられます、イコール視聴続行可能。ラスト直前にはアゴが外れるぐらいビビります。
個々のキャラ立ち加減も抜群だし、脚本が『電王』と同じ小林靖子ってことで是非。最終回はアレですけど・・まぁヨシとしましょう。


仮面ライダー555
昼ドラや韓流ドラマがOKな人向け。中盤のイライラったら常人の神経じゃなかなか越えられませんが、
日ごろから鍛えられている貴女なら大丈夫。もちろん私も。そしてここさえ大丈夫なら全てが大丈夫。きっと思う存分、楽しめます。
バラエティーで頭角を現している半田健人も主演俳優としてちゃんとカッコいいし、恋愛パート込みでストーリーも面白い。
そしてアッシが今まで見てきた仮面ライダーの中で一番の「ぎゃおお!ビックリ!」もアリ。このビックリが尋常じゃない。
ベルトを巡って二転三転の人間群像劇はガキだけに見せるにゃ勿体無いぜ。泉政行も藤田玲も可愛いし男満載ですぜ、是非。


仮面ライダー剣
忍耐強い人向け。序盤はとにかく我慢。耐えられません。もちろん私も。だけど人生って苦難の連続じゃないですか?
それを乗り越えた時こそ「ぎゃっほぅ!めっさ面白いわぁ!」が待っているのだ。というか、むしろ着地の見事さはピカイチ。
とにかく中盤からは面白い。そして見終わったらネットで諸々検索してみてください。これもまた更に面白いから。是非。
でも「奨められたから見たけど役者の演技が酷い」と文句言われても「いまさらァ〜」の一言で逃げる準備は万端。ご了承を。
ちなみにメインのオトコ役者は椿隆之天野浩成森本亮治北条隆博竹財輝之助。大丈夫、見てたら好きになるから☆


仮面ライダー響鬼
渋い!渋すぎる!手堅い脚本と見応えある映像。主演は細川茂樹。そして栩原楽人渋江譲二松田賢二ほか。役者もいい!
イイ大人が凝りに凝って拘りまくって金と時間をかけて作ってる本気の作品はイイ大人だからこそ見てて楽しめるってもんだ。
P交代劇以降に関して賛否両論。貴女はどっち。もちろん私も悩んだ挙句、気持ちスイッチ切り替えて楽しんだよザンキさ〜ん。
この渋さはあまりにも変化球なんで、事前にある程度は仮面ライダー作品を見たことある人にこそオススメか。順番通り見てきて、
そこでこそこの作品の真価が問えるのかなぁなんて。とにかく問題作なので良くも悪くも平成ライダーを知るに必要不可欠。是非。


仮面ライダーカブト
水嶋ヒロ山本裕典加藤和樹!うふっ、どうよこのナウなメンツ!ついでに佐藤祐基(知らんと言われても無視)も出てますし、
最も「登場人物キャラ萌え☆」するのはこの作品かと。確実に惚れる。もちろん私も。水嶋ヒロに天の道を総て司られました。
しかしストーリーが中盤からトンデモ連発なんですけどそこはもう・・個々のエピソードと登場キャラだけガン見でよろしく。
笑かされるし泣かされるし燃えさせるし萌えさせるし(ストーリーの無茶苦茶さ加減にムカつくし)で、とにかく忙しい。
もちろん彼ら以外にもホッパー兄弟なんて最強にツボる2人組も登場しますんで、とにかく今が旬な男大好きは是非。


仮面ライダー電王
カラフルでポップでキャッチーで基本ギャグベース。楽しかったら何でもイージャンイージャンスゲージャン!って思える人向け。
ライダーに抵抗がある人の方がハマるかな。もちろん私も。男子は佐藤健中村優一、石黒英雄しか出てませんが満足します。
させてみせます。ええ、まかせろイマジン4タロス+1&デネブに。登場キャラが生身男子並みに貴女のハァトをガッツリキャッチ。
実写ライダーというよりアニメを見ているような感覚か。戦闘カタルシスはさほどないが、でもとにかく夢中になるし面白い。
辻褄の合わなさもオールオッケーにしちゃうぐらいの勢いはある作品だし大ヒットも納得な出来ですよ。映画公開までには是非。


仮面ライダーキバ
先日3話放送。始まったばっかで面白いかどうかはまだ分からん。でも『アギト』『555』を書いた脚本家さんの作品なんで、
きっといつかは面白くなるはず・・そして結果的にいくつか辻褄は合わないはず・・でも燃える展開は存分に用意されてるはず!と、
何もわからないまま、とりあえず期待しまくりで見ている状態。しかし瀬戸康史を始め若手俳優をワンサカ盛り込んできたあたり、
おまえら見ろや電波を勝手にキャッチしたため闇雲に皆様にオススメしたい。ちなみにワシは武田航平が好き。
あいつの口たまらん。犬顔で、しかも奥田民生とか和田唱みたいなブルドックっぽい口角下がり系。超好み。もちろん私が。是非。


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ってことで、個々に。まずは『555』完走&感想。以前、「555=仮面ライダー版・ハチクロ」と書いたが訂正したい。
これは「仮面ライダー版・韓流ドラマ」だ!もうさぁ見てる最中イライライライライラ・・・。
特に中盤のイライラ度はマックス振り切るのも余裕。もちろん巧と木場のせいで。こいつらめぇキぃぃぃぃーッ!(怒)。
「お互い、はよ言えよ!」「なんで騙されるねん!」「そこでちょっと確認せえや!」「なんで気付かへんのじゃ!」など、
何もかも巧と木場がはよ互いにカミングアウトしたら済む話ちゃうんかと。途中5話ぐらいハショれるんちゃうんかと。
見てる最中こんなにもイライラしたのは・・ああ、この気持ち。そう、アレを見ていた時と同じ。まさに韓流ドラマ。
冬のソナタ』で例えるならチュンサン(ヨン様)=巧、ユジン(チェ・ジウ)=木場だとすると、
草加はオ・チェリン!チェリンでありサンヒョクです!キサマいい加減にせえ!←と、子供番組にグチるオトナげない
草加の言動全て、立ち聞きしたり嘘を吹き込んだり混乱させたりモメさせたりとか・・韓流ドラマにおりがちな意地悪くん。
昔でいうと大映ドラマの片平なぎさキャラやな。ひとりの女(この場合はマリちゃん)がモテまくってるあたりも韓流ドラマ、
そして場所を聞かずに電話を切っても駆け付けることが出来るあたりも韓流ドラマ(笑)。
たぶんOA時ってちょうど韓流ブームの頃でしょ?もしかしたら製作者は意識してたのかもなぁ。
草加みたいな「素でムカっぱら立つキャラ」って今日びあんまり見かけないんで、ある意味新鮮でした。
清清しいほどイヤな野郎だったし我を忘れてムカついたもん。でも一概にイヤな野郎とは言い切れないところがあって。
だって草加草加で信じた“正義”があったわけだし。ねぇ。こういうところが『仮面ライダー555』の面白いところ。
善人も悪人もそれぞれ己が信じた正義があるんじゃ。そして韓流ドラマにありがちな「実は兄妹でした」以上にビビったことが。
「ま、まさか・・・たっくんがオルフェノクだったなんてーーーーーーっ!!!(絶叫)」。・・・びっくりした。今年一番驚いた(笑)。
夜中にひとりでTVを見てて、リアルで「えー!」って声あげてビックリしたもん。なるほど。あのツンデレにはそんな秘密が。
しかし後から考えるとちょいと辻褄が合わないところもあるけど(小声)、とにかく最後まで面白かった。
己の欲望とベルトを介した強さに翻弄される心の弱さ、他人を思いやる気持ちの強さ、そこに人間もオルフェノクも関係ない。
気持ちや想いが交差したりすれ違った時の切なさ、種別はどうあれ人としてどう生きるか、ってかそもそも人間て何さ。
どう過去に対峙し、そして夢に対してどう向き合うか。生きる目的って、戦う目的とは何だ。正義とは。
それぞれに定義の違う正義。3本のベルトを中心に人間模様が二転三転。めまぐるしく展開するジェットコースタードラマ。
ありがちな勧善懲悪モノじゃないんだよね。ライダーでも悪人だったり怪人でも善人だったりさ。そういう群像劇をじっくりと。
同じ脚本家さんだけど『アギト』より分かりやすいし盛り上げ方もベタかつ巧妙。エンジンのかかりもわりと早かったし、
ドロドロドラマが大好きだから余計に楽しめたな。けいたろう→ゆか→海堂→マリ、草加→マリ→木場っていうさぁ、
ゆかさんは木場と一緒に住んでいながらなんで海堂なんかを好きになったの?という主観も発動したけど(笑)、
海堂はカマセ的扱いかと思いきや今となっては『555』で一番好きなキャラ。やっぱし8話好き。もちろん後半の活躍ぶりも。
「自分には夢がない」と言っていたたっくんが大いに悩んで自分なりに答えを出して戦うカッコ良さな。ん〜、ヒーローですねぇ。
とにかく“気持ち”もたっぷり描いてくれた『555』は面白かった。「洗濯屋の昼メロ」とバカにする人の気持ちも理解できるけど。
あれ?たっくんは?たっくんだけは色恋沙汰の蚊帳の外?んでも途中たっくんと木場の関係にはイライラしたけどダレなかったし、
んー、ちょっとダレたかな?(笑)。まぁでも見ててイライラするぐらいの方がドラマにハマってる証拠なんす。あっしの場合は特に。
『アギト』@ハゲがここにきてようやく変身出来てちゃんと強かった(まぁ・・弱かったけど)のにはちょっと感動したけど、
途中までは「ベルトを付けたら(オルフェノク要素がある人間なら)誰でも変身できる」ってとこに違和感があったのも事実。
「このベルトは、この人じゃないと変身できない!この人だからこそ変身できて戦えるんだ!」というところに拘ってたし。
だから『カブト』のサビーゼクターみたいに気まぐれ(?)に宿主変えるヤツは好かんかったもん。
だけどそこをあっさり序盤から覆されちゃったんでビックリしたけど、、、だからこそ物語が盛り上がった要因でもあるよなあ。
そういや『カブト』@影山も出てたんだね。ここでもまた「アニキぃ(正しくは先輩ぃだったかな)」みたいなこと言ってて笑えた。
そして影山はこの頃オルフェノクだったのに後にザビーやホッパーなど、ちゃんとライダーになれて良かったねぇ・・・なんてね。
特撮ってそういう観点からの楽しみ方もあるんだな。ちゃんと順番どおり見ておけば良かったかもしれんと、ちと後悔。
もちろん見てる最中どうにも我慢できず一度だけ自分の携帯で「555」に電話しました。
すると「ご利用方法を確認の上おかけ直しください〜」と言われた。当たり前じゃ。うー、だって変身したくなるやん。アホす。
強化フォームはカッコいい!『カブト』よりいち早くクロックアップもやってたな。そういう意味でも色々と早いのか。
いや、『555』や過去作のイイトコ取りでこの後の平成ライダーは作られてるんだろうね。うあぁ、ライダーキックも好き。
オルフェノク美しいよ。ウルフオルフェノクとかソフビはもう売ってないんだろうなぁ。くっそー、ハマったのが遅かったチッ。
ラストも望みどおり(・・・)、木場は“悲劇のヒーロー”で、たっくんはちゃんと人間として生きていくんじゃないかなぁと。
アッシはこういう形のハッピーエンドとして解釈しております。たっくんはこの後もたぶん大丈夫だ!なんてね。
特撮友達が『555』は名作だから早く見て!と口を酸っぱくして言ってきたのが良く分かる。これは名作。私も大好きだもん。
ここんとこ立て続けに井上脚本の特撮を見たんで、たぶん・・・きっと『キバ』も面白くなるはず・・と、思うのだ・・。たぶん。
ってことで『電王』と平行しつつ『響鬼』→『龍騎』→『カブト』→『アマゾン』→『ストロンガー』→『クウガ』→『アギト』→『555』ときて、
自分的、平成ライダー最終作『剣(ブレイド)』に突入。ああ、これで平成ライダーを全部見たことになる。
見る前から達成感と開放感と充実感と満足感と、そして、もうこれで終わりかという寂しさと・・。色々複雑な気持ちで。
しかし!そんなことは『剣』DVD1巻をデッキに突っ込んだ途端に消え去った。何もかも消え去った。
「こんの〜ぉ、ドっへたくそな役者は何じゃーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!(発狂)」。
主演・椿隆之。ライダーを見始めたぐらいから知ってたよ、彼が「オンドゥル語」で有名なことは。
そしてOA中に「ホモビデオ出演疑惑」が出た俳優ってことも。だけどさ、そんなもん『ブレイド』が面白かったら、
「ついでに過去作↑も漁っちゃおうかな☆」ってな。そして写真で見る限りは中々お可愛らしい好青年じゃないのさ。
演技が下手?滑舌?どーってことねぇよンなもんよ。大丈夫大丈夫あたしだけは大丈夫。・・・そう思ってました。
が!しかし!あまりにも!とんでも超絶ウルトラC級スペクタクル大根ってかミラクル演技へったくそ!!!!(死)。
ぼーぜん、あぜん、目が骨折。演技が下手とかそういう問題じゃない。何言ってんのか分からん!聞き取れない!
こいつのこれを演技とするなら、この世の中の女全てが日常という名の舞台で大女優だネ☆
あかん、それを言うたら大根に失礼。棒・・・しかも犬も避けて通るぐらいの棒。しょんべんすらカケんわあんな棒に。
いや、棒読みじゃない。とても気持ち入ってます、たぶん。気合充分、メイビー。それがカラ回ってるからこんなことに?
とにかく「キサマ何言うとんじゃ!?」なのである。RIKIYAとか山田親太朗とか、そういうレベルじゃない。笑えない。
めっちゃくちゃ腹が立つ。「オンノれぇ!ワシが大好きな仮面ライダーを滅茶苦茶にぃぃぃ!(呪)」。本格的に泣ける。
そして不思議。「こいつ何言ってんの?」「なんでこんなのが主演に選ばれたの?」「なんでこのアフレコにOKが出たの?」
「なんで役者になろうと思ったの?」「なんでこんなのが?なんで?お母さん、なんで?どこから子供が生まれてくるの?」。
それぐらいの勢いで数々の疑問符が頭の中を埋め尽くす。こいつだけじゃない、とにかく全員ド下手糞。ビチクソまみれ。
巧い人もいたかもしれない。でもそんなこと慮る度量は既に消失。
今すぐDVD(レンタルなのに)をベランダに吊り下げてカラス避けの刑に処したいぐらい、鳥肌が立つほどのド下手っぷり。
揃いも揃って「ドギャボビュヌャ〜」みたいな意味不明な擬音を発してて、ショックのあまり瞬時にして総白髪。
主演の男はこの当時スターダストだったのか。ならば事務所は責任を取って次のライダーに安藤政信をブッキングしろ!と。
驚いたことに主演の男は本当に「オンドゥル」と言った。「本当に裏切ったんですか!」が「オンドゥルルラギッタンディスカ!」と。
これはネタでも何でもない、事実である。しかしリアルタイムで視聴してた人からするとこの滑舌の悪さは今や完全にネタだろう。
でも今見てるワシからするとネタか何だか知らんが堪忍袋の緒が切れた。これは酷い。特撮史上最大の残酷映像である。
剣崎が呼ぶと“橘さん”が「ダディャーナザン!」なのだ。そして橘さんも“剣崎”を呼ぶと「ゲンジャキー!」なのである。めまい。
ちなみに剣崎役が椿隆之で橘さん役が天野浩成。今でこそ2人は全く似て見えない。だけど初回を見る限りソックリなの。
滑舌の悪さや大根っぷりだけでなく顔まで激似。ついでに竹財おっちゃるけん輝之助も出てるんだけど、こいつまで似て見える。
そして下手に見える。ってかたぶん下手。見分け付かん。なんやったらカリス役の森本亮治までド下手と決め付け。
とにかく今すぐこいつら全員ラウズカードに封印してしまえ!!!(号泣)・・と、思うのだ。最初は。
DVDでいうと何巻ぐらいまでかなぁ見るのが辛くてさ。ちなみにこれはレンタルで借りたのね。
まずは1週間レンタルで1巻から6巻まで。最初は全然進まない。見るのヤなの。こいつら下手だし話ツマらんし。
下手過ぎてストーリーが頭に入らなかったんだけど、そこまで複雑じゃないからイヤでも入ってきて、それはそれでムカッ。
ツマらんっていうか、謎という大風呂敷を広げて包んでいくタイプの進行じゃないので「色々と分かった上」で「淡々」を進む。
しかもごくフツーに。「仮面ライダーだからこういうことがありそう」なトコを全く裏切ることなく淡々と。ちっ、ツマんねぇ。
役者の演技は下手だし滑舌悪いし話つまらんしライダーデザインも今ひとつだし、ってかライダーのくせにヘタレってるし。
すぐ騙されるしさー、こいつバカじゃね?とか諸々。情も興味もないもんだから全て白目を剥いたまま視聴。
もう辞める。もう見るの辞める。見ずに返却しよ。今度ばかりは無理。だけど勿体無い。だから一応は見ようか。辛いな・・。
そんなこんなで見てたら何巻過ぎたあたりか?レンゲル役の北条隆博(『ライフ』@ソノダ君)が出てきたあたりくらいか、
気がつくと、「えへ!なんとなく慣れてきちゃった☆(にこっ)」。じっぶーん、適応能力たかーっ!(屁)。
ワシが慣れたのか役者が慣れたのか分からんが、とにかく慣れたの。んで、そうこうしてたらだんだん面白くなってきた。
そんなこんなで『剣』の序盤は酷い。だけど中盤の盛り上げ方は凄まじい。そして最終回の着地の仕方は素晴らしい!
切ないの。だけどその切なさですよ、あっしが求めてたものは。だって元々仮面ライダーって孤独だし切ないヒーローやんか。
もー、めちゃくちゃ面白かった。30話過ぎたあたりから夢中。ヒーヒー言うて6巻まで見たのに7巻から12巻までは一気見。
ものっそ面白かった。もちろん“ふり幅”の問題もあろう。最初がアアだったし余計にね。だけど『剣』は途中からアゲアゲ。
特撮友達に聞くと「最初が酷かったから途中で視聴をやめたよ」と言われたのな。きーっ、もったいな!かわいそ!
あれな、ここまで我慢したご褒美☆ってぐらい途中から面白いんやて。ヒーロー番組に必須なカタルシスとかちゃんとあるしさ。
「ヘタレってるし騙されやすいバカ」が途中からは「こういうところがこのキャラのいいところであり愛らしいわエヘっ」と思える。
登場キャラが段階を経て成長し変わっていくからこそ長期に渡って描く必然性があるわけで。だから、そこに燃えるんじゃ。
もちろん平成ライダー特有の「人間を描く」のはこれでも当然あって、そこが面白いってのはもちろんなんだけど、
今回は『龍騎』みたいにカードはカードなんだけど「トランプ」(と昆虫)をモチーフをしてるのね。カードの組み合わせで戦うわけだ。
これがねー、カードの組み合わせでポーカーみたいに強さが変わるの。「ロイヤルストレートフラッシュ」きたら燃えまくりやって!
ジャックは当然、キングフォームとか最高。いやもうカードの組み合わせで戦闘スタイルが変わるのはゾクゾクしたなぁ。
そして、あんだけ文句言ってた主役の男・椿隆之が演じる剣崎が実は平成ライダー1、ベタに熱血ヒーローだったように思う。
他の作品ではなぜかあまりお目にかかることがない、ごく普通の青年。確かに序盤はちょっと迷ってたしキレまくってたけど、
何気にこの子だけはキャラにさほど大幅にはブレが無かったよね。自分が資格者に選ばれたという自覚がある程度はあって、
そして自分の運命を受け入れて、そして自分の確固たる意思や理想や信念があって、それに忠実に行動してて、だから戦う。
自分が信じるもののために、そしてみんなのために戦ってたように思うもん。ヒーローってこれっしょ。もちろん自分のためにもな。
仮面ライダーとして戦う運命は受け入れる。だけどいくら仮面ライダーたって納得いかん戦いは頑固として突っぱねる。
そこで飛び出す台詞、「運命を変えてやる!」っていう、あれカッコ良かったなぁ。だけど他者を思うばかりに自己犠牲。くぅ〜。
最終回はボロ泣き。こんなにも切ないラストはねぇよ。だから面白い。『剣』最高。いやぁもう『剣』めちゃくちゃおもしろかった。
しかし何より驚いたのがヒロイン:江川有未ちゃん。聞いたことがある名前だなぁと思って後輩の漫才師に聞いたのな。
すると「そうですよ〜、平井の嫁です!」。えーーーー!!!アメリカザリガニ平井くんの奥さんかよーーーーーー!!!(仰天)。
うあ大変だあああああアワワワワ。平井くんの結婚式のパーティーか何かでお会いした時に普通にご挨拶はさせてもろて、
「元アイドルだけあってさすが綺麗だなぁ」ぐらいに思って「お幸せに☆」と軽くお話はさせてもろたんやけど、まさか!あの奥様が!
えーっ、まさか!まさか平井くんの嫁が平成ライダーの5代目ヒロインだったんなんて!ぎょへええええええ!
・・す、すげぇ・・ヒロインが嫁ってすげえ・・。一気に手の平返し。まさか広瀬さんがあの人だったとは。うわぁ。ありえない。
信じられない。もっといっぱい喋れば良かった。てか、ヒロインを嫁にするオトコってすげぇ。尊敬。アメザリって偉人!(キッパリ)。
元々只者じゃないとは思ってたぜ(ウソ)。だってもし友達の結婚式で「この人が旦那様なの、天野さん☆」って紹介されたら、
今なら思わず第一声が「ぎゃっふーーん!!!ダディビャナジャーーン!!!(絶叫)」言うっての。うわぁ無知って罪だなぁ。
ということで『剣』を最後まで見て一番何が心に残ってるかって言うと「平井くんスゲェな!」なのであった。なんとなく台無し(笑)。