映画『ひゃくはち』

映画『ひゃくはち』
http://www.108movie.jp/index.html
久しぶりにイイ邦画を見たのでURLぺたり。ん〜、これは良かった。これはいい映画じゃ。
高校球児の舞台裏を描いた青春映画なんですけど、でも『ROOKIES』の対極にあるような、ね(笑)。
なんかもうね、「リアルだな〜」って。高校野球の世界なんて知らないくせにこう思うの。
ほんで「そうそう、高校の頃にこんなことあったあった!」と。なかったのに。
しょっぱなからクスクス笑わされながら、何故かこう思う。思わされる作り。脚本も演出も巧かった。
それ以上にキャストがね。高校野球の名門校に通う2人の補欠部員が主人公。こいつらがもう、見事なハマり役。
斎藤嘉樹はどんだけいい表情すんだ。「JUNONスーパーボーイ」@中村蒼はどんだけスクリーン映えすんだ。
彼ら2人にすっかり絆されちゃったもん。あぁ、あの年頃って頑張れるんだよなぁ。むやみやたらとガムシャラになれる。
あたしゃこの年になると頑張るのが面倒臭い以上に怖いもん。「どーせ結果なんかついてこねぇわ」とはなから諦めたり。
アイアム超絶カッチョ悪い大人(笑)。でもあの頃は、なんやよう分からんけど必死やったんかなぁ?!挫折とか知らんし。
努力が報われるとか報われないとか、もしかしたら二の次だったような気すら。せやから頑張るのが怖くないんかな。
ガムシャラもシャカリキもごく自然なことだったような。ええのう。頑張るのが怖くない子らの姿ってのは、
何のお膳立てせんでもキラキラして見えるし、それだけでもう名画認定しちゃいそうな勢いじゃ(笑)。
そういやワシあの頃は何を頑張ってたっけ?あ、そうそう、頑張ってたわ光GENJIの切り抜き集め←くだらねえええ!って、もとい。
自分らの才能を無邪気にイキる(でも嫌味じゃない!)レギュラーメンバー役の高良健吾北条隆博も良かったし、
「ザッツ☆高校野球の監督さん!」な竹内力も、ホント誰も彼もがスクリーンで活きてました。ほんまにいてそう。
生徒役の子らだけでなく、父親役の光石研にまで感情移入してズブズブになっちゃって思わずもらい泣き。やられた。
「努力するのはイイことなんだぜ!」「努力したら夢が叶うんだぜ!」「ガンバだぜ!」「お涙頂戴だぜ!」。
あたしゃこういうのは苦手。だけどこの映画は青春映画なのにコッチ系じゃなかったんよね。それがいい。いいねえ。
ラストもスカッと笑えてホロッと泣けて。エンドロール後にも小ネタがあるのでお見逃しなきよう。
この映画の立役者でもある監督・脚本・編集を手掛けたのは森義隆。知らんなぁ。もしかしたら新人さんかしら。
しかしイイねぇ!この監督さんいい。次回作が楽しみな監督が増えたのも嬉しくて仕方ない。
まぁ、ちょいとばかり誉めすぎましたが、でもこういう地味な映画は集客悪そうなので小さくゴリ押ししてみたり。
それにしても「仮面ライダーレンゲル」こと睦月@北条隆博は、『ライフ』『一瞬の風になれ』『ごくせん』『ROOKIES』等など、
いまや高校生モノに欠かせない役者やのう。しかしあの安定感、高校生には無理よなぁ(笑)。