最近見た映画11本『俺たちに明日はないッス』ほか

映画『俺たちに明日はないッス』
映画館をやってる知人から試写案内を貰ったんだけど「なんだぁ?地味っぽいなぁ〜」と食指が動かず。
でも時間が空いたからご挨拶がてら見に行ったら、なんだりゃ。ずーっとニヤニヤしっぱなし、たまにガハハ。こんな映画、大好き。
終わった後に資料を見たら「原作:さそうあきら×監督:タナダユキ×脚本:向井康介」だって。そりゃ面白いはずだ。
タナダユキの映画は好きな方なんだけど、でもメジャー作品じゃないほうがやっぱ好きかな。活き活き(生々しい・笑)してる。
そして向井康介。この人のシナリオは「面白くなかったことがないわ!」ってぐらい常に面白い。大好きな作家。
松ヶ根乱射事件』を見た時と同じくニヤニヤニヤニヤ。面白い。でも他人には面白いことを悟られてはならない。
「面白いと思うけど、こんなので笑ってるだなんて他人に知られたくないので内緒にしたい」っていう、そんな作家さん(笑)。
山下敦弘の同級生ですか納得。山下監督は「えらく早い目に世間に認められたなぁ」と驚いたが、向井康介もそのうち。
時間の問題ですな。才能ある若い人がドカドカ出てきてくれて嬉しいの何の!よっしゃあ!この映画は面白いぞ!
要は「ユメもキボーもない童貞は、童貞をコジらせると病気になります」みたいな話なんだけど(笑)、タイトル通り「明日はない」のだ。
だって全てが「今」で「今日」だから。オチの台詞の見事さにウットリ。どうしようもないヤツらの日常を淡々と描いただけの映画なのに好み。
トップクレジットは柄本時生。いわゆる「柄本息子2号」。こいつは長男以上に「ブサいなぁ〜、でもこんなのいるかもぉ」なのな。
「いるかもぉ」どころか「いたいた!」で「今も絶対にいるわ、1学年に1人は!」な学生役を演らせりゃ右に出るヤツはいないリアルさ。
こいつがスクリーンに映るだけで何もかもリアル。「これはフィクション?それともノンフィクション?」ってぐらいリアルな存在感。
空気が変わる。2世俳優ってほぼバカにしてたけど、たまにこういうのがいるからなぁ・・血筋は争えないわね。
もういっちょ2世つーと、この映画には奥田瑛二安藤和津の娘も出てるのな。この娘が!顔はブサなんだけど度胸アリアリで。
よう演るわエラいよこの規模のこの映画で。顔が母ちゃんそっくりなのがまたリアル。この姉ちゃん、たいしたタマ。いい女優になるよ。
むしろ寺島しのぶ2世(笑)。こういう役者を知られるのもこの映画の面白いところ。もちろん草野イニもいいし水崎綾女もいいんだけど、
やっぱ度肝抜かれたのは熊井幸平よりも遠藤雄弥。うわー、えええー。遠藤くんなのにー。D-BOYSなのにこんなの演っちゃうんだー。
でもこういう映画でこういう役を演じる遠藤はエラいし、やらせる事務所もエラい。遠藤くんはアレか。D-BOYSの中では別格なんだな。
十派一絡げじゃない“事実”を目の当たりにした。『一瞬の風になれ』『打撃天使ルリ』と『テニミュ』と『シャカリキ!』しか知らなかったんだけど、
この人はめちゃくちゃいいね。よく出たなぁ、よく演ったなぁ。そこだけでも充分褒めてあげられるぐらい彼はいい。その上、いい芝居してる。
途中まで演技だか何だか分からんぐらい遠藤くんがD-BOYSとか何とか忘れたままドキドキで見入っちゃう。巧いとか気付かんぐらいイイ。
もちろん彼がイイせいでもあるけどタナダさんの画はザラザラっとしててニキビもニキビ跡もよく見えない利点もあったんだけど(笑)、
遠藤くんはねー、バツグンに「男の子」してた。『シャカリキ!』では感じない「汗」をとてもよく感じた。『シャカリキ!』はスポーツもの。
なのに「ロードレースシーンのカメラワーク」と「音楽」以外は褒めるところが無い映画。一番ダメなのが脚本。信じられない出来で。
まぁ映画自体がかなりアレだったんで「汗」なんて、とてもじゃないけど。なのにこの映画は走り回ってるわけじゃないのに「汗」。
とにかく「男の子」の「体液」が全編に迸ってて「まさに!これぞ“性”春映画だ!」。ムラムラとかソワソワとかじゃなく、ジンジンでヒリヒリ。
キッツいな〜。でもこれぞまさに、でしょ。おばはん鼻ツーンだっての。こういう「栗の花臭い」映画はエラい。だって楽しいもん(笑)。
制服を着た遠藤くんの背中の汗な。これよ。ここを評価せずして何をするって話じゃ。「あの年頃」の「ああいうタイプ」の『男の子』。
何もかも不愉快なのに、たった「これだけ?」なことがデカい「男の子」。これは正しい性春映画なのだ。いいねぇ。これは好きです。大好きです。
遠藤くんよく頑張った。「彼の意思が全くない」とは思えないし何だったら「この映画に出演することこそが彼の意思」と思いたい。
全裸にはなるし(前貼りはしてるだろうけど)乳は揉むしチューはするし乳に顔をうずめちゃうし。もしかしたらショック受ける人もいるかもな。
だけど彼のファンはその手のアイドルファンなノリじゃないような気がするんだよね。だってこの役、この映画、このスタッフ。
長い目で見たら今の彼にとって「得」だと思うもん。D-BOYS仕事で小銭稼ぎしつつも本当にヤリたいことは思う存分やれ。応援してます。
タナダさんがとても遠藤くんを魅力的に撮ってくれたのも嬉しいし、銀杏ボーイズの主題歌もいいぜえ。めちゃくちゃいいぜえ。
ただし!再度申し上げますが「この映画を面白いと思うけど、こんなので笑ってるだなんて他人に知られたくないので内緒にしたい」(笑)。


私は貝になりたい


ハンサムスーツ


『アイアンマン』
いつの時代だって女の子の夢は素敵な男性に巡り会うことと、頑強なパワードスーツを着て戦うこと。それは私だけ。
楽しかったわぁ!G3とかG3-Xとか大好きなんよ。だってパワードスーツってめちゃ夢あるやん。
あれ着るだけで誰でも強くなれるんやで?かっこいいなぁ。ダサめなデザインも、だからこそ良い。続編も楽しみ。


櫻の園
福田沙紀主演、脇には武井咲。そして米倉涼子上戸彩菊川怜が特別出演しているという正真正銘の「オスカー映画」。
かわいこちゃんテンコ盛りのガールズムービーのつもりが、さして可愛い子が出ていないという・・なんとも致命的な。
オスカーもどうせなら忽那汐里ぐらいは出してくんないと。ま、オスカーヲタ(いるのか?)なら充分楽しめるのかもしれませんが。
ちなみに私は女の子でいうとオスカーよりレプロの方が好きです。川島海荷とか松本夏空とか可愛くてしゃーないもーん☆


『ゲットスマート』
バッカばかしいギャグにギッチギチのアクション!一粒で二度美味しい映画とはまさにこれ。
配分もとてもよろしい。なんだったらアン・ハサウェイはセクシーまで担当してくれるってんだから三度美味しい。
見終わった後お腹いっぱいでしたわ。言っちゃぁなんだが同じ金払って見るならこういう映画の方がお得だよなぁ。
しかし機内トイレでの「痛いネタ」、ああいうのは苦手じゃ。もーね、見てるだけで痛いのは笑えんわ。


トロピック・サンダー/史上最低の作戦
ちょ!!!いい加減にせえよ!!!(笑)。もー、トンデモ下衆いネタの洪水にドン退きだったはずが途中から慣れてきて、
最後にはギャハハと大笑い。しかしこれはヒドい(笑)。あまりにもヒドいので好きだ(笑)。名画パロも楽しかったなぁ。
映画好きには特にたまらないんじゃないかしら。ただし、かな〜りグロいゲロいネタが多いので覚悟して見てください(笑)。


『僕らのミライに逆回転』
スクール・オブ・ロック』でヤられて以来、ジャック・ブラックが好きで好きで好きで。海外スターの中では今一番大好きな男性俳優。
なので『トロピック・サンダー』もこれもとても楽しみにしてました。名画パロを嬉々としてやっちゃうあたり共通点はあるかな。
こっちは自分らでリメイクしちゃうんだけどね。これが微笑ましいんだよ。笑っちゃう。でもラストにはホロッとさせられて。
いい映画だったなぁ。でもなんでこんなタイトルに?原題レイプじゃん、意味不明。想像してたのと全然違った。まぁ面白かったからいいけど。


まぼろしの邪馬台国


ハッピーフライト


『Happyダーツ』