映画『アキレスと亀』、『ラブファイト』

「うぉっと映画の当たり2本立て!北乃か北野か、生か死か。結果的に勝者はパンツ☆」の巻。


映画『アキレスと亀
最近、邦画がすこぶる調子良くて嬉しい。反面、ツッコめないしツマんないけどさ(笑)。この映画もとても良かった。
「柳→北野武になってからキャラ変わってるし」「本人また出たんかい、出ない方がいいのに」「編集が所々荒くないか」などなど、
不満に思うことはいくつかあったわけですが、それにしても「この映画が見せたいのはそこじゃないから別にイイわ」と。
このところの北野映画に比べりゃ至極分かりやすいしラストもホッこり。この映画好きだなぁ。だけど芸人にはお勧めしない。
少年期、青年期、中年期と3パートに分けて、芸術に魂を奪われたある画家の人生を描く物語なわけだが、
「芸術に、」というよりもむしろ「芸術家であること」に魂を奪われた人間かもな。で、これがだな。問題なのは青年期。
とてもじゃないけど正視できん。いたたまれん。心臓をコンパスでめった刺しにされた上に五臓六腑を爪立てて引っかかれ続けたような。
なんでだろう?ああ、そうか。気が付くと「芸術」を「芸」に置き換えて見ていた。「絵画」を「ネタ」や「笑い」に置き換えていた。
そして「画商」は「プロデューサー」「構成、及び放送作家」「コンテストの審査員」に。だって1ミクロンの違いもなく基本は全く同じだし。
芸人だけじゃないな。ミュージシャンだって作家だって漫画家だって同じ。
「全く関係ない人(が見てもツマらんかも?)」や「志したけど今は諦めた人」か「その道で大成した人」は純粋に楽しめるかも?!
でも現在進行形には耐えられない。絶えられないからこそ苦痛なのに、この苦痛が何故だか快感。
置き換えて見てたくせに目が離せない。完全に自虐プレー。「うっはー、あるある!」「そんなこと言う言う!」
「そうそ、まずはライフスタイルから、みたいなのってあるよねー」。あの頃の自分を思い出すと恥ずかしくて顔から火が。そして今も。
ノラリクラリとやり過ごしてきた現実からあぶれた歪みが作品を通して徐々に重くのしかかる。息苦しい。そうこうしてたら歩道橋のシーン。
たぶん辞められない。そんな選択をするならもっと前に。きっと辞めても後悔すんだろ。
でもオノレの力量も薄々は感じてるせいもあって現状はきっとこのままだろう。じゃぁ死ぬしかないなと。どんだけ追い込まれてますかー。
冗談抜きで中盤ではそう思わされた映画でした。でも北野監督は優しい人なんだな。あ、この映画はそういう風に思われるよう、
これでも万人受けするよう敢えてそう作ってあるんだろう。ラストの空き缶のクダリで「もしかしたら、人生これだけじゃないかも」、
「主人公は芸術より大切なものを見つけることが出来たのかもしれんね」なんてさ、実に救いのあるオチ。うむむ、いい映画だなぁって。
ただし若手芸人高齢化が囁かれている昨今(笑)、この映画はワシらみたいな人間からすると辛すぎるのじゃ。
傷口に塩どころか皮膚が薄いとこにシャーペンの芯を突き刺されたみたいなもんだ。こういうのヤメテよアホぅ〜(笑)。
しかもアタシみたいに「傍に樋口可南子がいない人間」はどうしたらいいんだよバカ野郎ダンカンこの野郎。
天下取った天才芸人にこんなの突きつけられるなんて皮肉にもほどがある。嫌味ならせめて笑えるやつにしてくれよってな。
だけど映画を見終わった後にシミジミ感じる監督の真意、「評価なんてもんは結局、なんの実態もねーもんじゃないの?」なんてね。
「誰がいつ、どういう“評価”ってヤツを下すかによって一変するし、そこにいかに大衆が乗っかるか?みたいなさ」。そうなのかな。
まぁ勝手にそういう風にお見受けしたが如何か。そして最終的にはこういう風に感じる映画を作るこの監督は、やっぱ優しい人なのだ。
だからこの映画が好きなのだ。せやけど願わくば「コーラ缶評価」か「樋口可南子」のどちらかだけでもいいから欲しいなぁ(笑)



映画『ラブファイト
この秋、東映が僕らにくれた最高のファンタジー、それは北乃きい主演の『BOYS BE・・・』だッ!(ババーン)。
おいコラ『太陽と海の教室』の製作者どもよ。雁首揃えて映画館に来さらせ。ほんで目の穴かっぽじってよぉ〜く見やがれ。
いいか。北乃きいって女優はな、こう使うんだよ!こうやって撮るんだよ!これが北乃きいの正しい使用法なんだよ!(喝)。
チッ。オレの北乃きいの貴重な17歳の夏を無駄遣いしやがって。っとに今日またムカムカしたぜ。なんて一瞬。
ホント良かった。この映画、良かったなぁ。ワシはこういう映画が大好きだ。この映画が大好きだ。
先日『ICHI』を見た時は「うぉっと!“大沢たかおが出る映画は危険”ジンクスはまだまだ健在だネ!」と思いましたが、
なんと連続記録更新ならず残念ッ(笑)。しかもこの映画、大沢たかおは出演しているだけじゃなくプロデュースまで手掛けてて。
しかも監督は成島出だよ?それに東映だよ?なのに面白かっただなんて信じられないっ!←失礼☆
笑ったなぁ。ココロ踊ったなぁ。体温も汗も鼓動も目いっぱい感じた。林遣都×北乃きい。食い合わせ抜群な秋の味覚(笑)。
ほんでもって泣いてもた。「彼らがあんまりにもキラキラしてるから」という理由だけで涙がキラリ☆
この映画は彼らの起用が決定した時点で大成功を収めたも同然。とにかく素晴らしい。特にラストカットったらアァ。
その後に流れるのは、この手の映画にゃ鉄板@ファンキーモンキーベイビーズの主題歌。激ハマりだしバッチシしめとったな。
青春映画はこうでねぇと。「青春映画ってね、コレなの!」の“コレ”がパツンと押さえてあれば全て許せるぐらい、
「(私がイイと思ったところがひとつでもある)青春映画」ってのにはねー、全面降伏だ。勝てねー。・・・と、以前も書きましたが、
今回の『ラブファイト』を見てる最中も痛感したなぁ。「コレ!」が随所に。イイと思ったシーンもたくさんあったし。
林遣都いいねぇ。『バッテリー』の頃はホントどうなることかと。確かにスクリーン映えする目力の持ち主ではあったが、
肝心の演技がどないもこないも。ボーっぷりにボー然。そのうえ慣れないせいかインタビュー中も大人しかったのでワシャ滝汗。
なのに今年の春に『DIVE!!』を見て腰抜かしたさ。うっかりちゃっかり大成長。いつの間にぃ?ちゃんと役者しとるやないか!
しかもインタビューでもしっかり自分の言葉でちゃんと喋ってくれてさぁ。クーッ、たまらんがな。おばちゃん、こういうの弱いのよ。
アレが1年ちょっとでこうなるのかと。そして今回のこの映画ではこんなにも。次はたぶん、きっと、もっと。
ど田舎出身の素人がこうなるんだから恐ろしい。そして、こうなるんだから面白い。だから若手ウォッチはやめられない。
叩けば叩くほどムケムケになる林遣都は今芝居が楽しくて仕方ないんじゃないかしら。見事、ヘタレ男子を好演してました。
余談ですが『DIVE!!』インタビューの時に「映画の中で瀬戸朝香さんが水着になってるやん!なぁ、どうやった?(ニヤニヤ)」と、
セクハラまがいっつーかむしろセクハラど真ん中な質問をしたら、「み、み、みんなは見てたんじゃないでしょうか・・」。
「みんなの話はどうでもええねん、林くんは見たんかいな?(グヘグヘ)」と更にツッコんだら、「・・・・・た、たまに・・・・(ぽ)」。
ぎゃーーー!可愛いーーーーー!!!思春期ばんざーーーい☆って、なりました(笑)。 もちろんカットせずOAしたで!(笑)。
さぁてここらでマクラ終了。オトコの話なんてどうでもいい。だってこの映画は「自分がオトコになって見る映画」だから。
そうなの、私がオトコ。この映画を見てる最中は林遣都目線で。「オレ」なの。そうなっちゃうの。そうならざるを得ないんだよ。
だってさ!しょっぱなにも書いたけど、この映画は言わば北乃きい主演の『BOYS BE・・・』なんだよね!マジたまんねぇってコレ!
幼馴染が北乃きいだぜ?それだけでビバすぎるってのな。しかもオレがイジメられてたら北乃きいが飛んで助けに来てくれるんだぜ?
ほんで回し蹴りでやっつけてくれるんだぜ?パン・2・○・見えだぜ?しかも北乃きいはバレエを習ってるんだぜ?チュチュだぜ?
バレエシーンあるんだぜ?たまらんぜ!しかし「美少女の習い事=バレエ」って今時・・・うんにゃ今回ばかりは大正解☆
しかもオレってば北乃きいと学校でロッカーに閉じ込められるんだぜ?どうよ?ぶっちゃけ、実写で見たの初めてだぜ!(笑)。
全編、思わずエズきそうになるほどの北乃きい祭。北乃きいがめちゃくちゃ可愛い。とにかく可愛い。シャレになってねえ。
わしゃ仮にも生物学上はメスだってのに、この映画を見てる最中だけはハァトのチンコがぱっつんぱっつんでヤバかったっての。
ホント、この映画の北乃きいは、なんだったら今年1可愛いかもしれん。後で今年見た映画を振り返ってみようか。まぁでも今年1かな。
今んとこ暫定チャンピオンはこの映画の北乃きい。この頃、ちょっとポチャっとしてるんだよね。でもワシはこれぐらいの方が好み。
北乃きいの何がいいって、青りんごフレイバーのエッチっぽさっていうかさぁ。ドキッとしつつもボキッとするっていうか。
これがね、たまんないんだよ。ワシがあだち充の漫画キャラなら北乃きいを見て毎日「ムフ!」って言うてるに違いない。
しかしいただけないのが回し蹴りのシーンな。面白いぐらい何発もキマってて痛快かつ爽快な萌えポインツだったりするのだが、
その回し蹴りをセーラー服姿でやるわけだ。そうすっと自ずと視線が釘付けになるのがヒラリと舞うスカートの中身。いわゆるデルタ。
どこぞのAKB48みたいに簡単にスカートひらりしてくんない北乃きいだけあって余計に気になるってのな。なのによう。
ありえねぇパンツ履いてんの。幅ふっとい真っ白のパンツ。アホアホマンかと。きょうび、どこぞの女子高生がそんなパンツ履くんじゃと。
リアルで行けと。むしろそこを一番リアルで行ってくれと。ワシの中の変態メタボオヤジが絶叫ですよ。もう1パターンも白のボクサーパンツ。
チッ。そりゃ北乃きいのリアルパンツ=パンティが拝めるなんて、はなから思ってへん。でもさぁ。もうちょっと何とかしてくれてもさぁ。
何かしら妥協案はなかったのか。しかもそのパンツ何枚重ね履きしてんだ。軽く3枚は履いてるやろが。おーまいがー。
そりゃワシが北乃きいのマネージャーだったら、今頃きいちゃんにはパンツとしてSPEEDO社のレーザーレーサーを履かせるで。
断固として守るで。簡単に脱がされへんようになフフフ。せやけどさぁ・・・って、気ぃついたらパンツの話を9行も書いてる!ぎゃふん!
まぁでもあれぐらい完全ガードな色気ゼロ系のパンツじゃないと、そこばっかに観客の意識が集中しちゃうからだろうけどね(笑)。
あ、あともういっちょ。セーラー服の下に白のアンダーシャツを着ているのもいただけない。それじゃ腹チラが見えないじゃないか。
なんのためのセーラー服だ。あの3センチぐらいのさ、あの絶対領域から見える腹チラ!このためのセーラー服ちゃうんかい。
これぐらいかな。後はもうゼ〜〜ンブ最高。北乃きいの可愛さに何もかも許せちゃう。ほんっっぅと〜〜に可愛い。
劇中に登場する映画プロデューサー役の出演シーン、キャラ設定や台詞はオール陳腐だったけどヨユーで許せちゃう。
あまりにも関西弁が上手だから最初ネイティブなのかと思ったほど違和感なかったなぁ。勘もええやろし耳もええんやろな。
もうねぇ〜、劇中で下手な関西弁を喋られたらイライラすんだよ!方言に誇り持ってるからじゃない。
意識がそがれるのが何よりも嫌。ストーリーそっちのけで気にしちゃってイライラするのが嫌なんだよね。
ちなみに最近では「うーわ!めちゃ関西弁うまいな!」と感心したのは北乃きい以外では夏帆。彼女も達者でしたのう。
逆にイライラを越えて爆笑もんの関西弁だったのがドラマ『恋空』の阿部力。ド下手すぎてインチキ外人。Mr.ベーターかと(笑)。
そんな話はさておき、2人はボクシングをどんだけ練習したんやろか。北乃きいは元々カラダが柔らかいのかなぁ?や、凄かった。
ごっつ様になってたもん。いっぱい努力したんだろうなぁ。ボクシングに関西弁に超高速なわとびにアクションにバレエに。
あんだけ可愛い2人がこんなにも頑張って撮った映画なんだもん、面白くないわけがない。彼らのリアルな青春でもある青春映画。
ワシのような、かつて少年少女だった人たちのセンチメンタリティを刺激しまくりな青春ノスタルジーの佳作。うん、これ好きだわぁ。