映画『大洗にも星はふるなり』

7月に入ってから映画についてほとんど書いてないですけど、面白い映画もいくつか見たからそろそろ。
もちろんツマんないのもいっぱーーい見たけどねエヘヘ・・。でも最近は「早く帰ってゲームしたいなー」と。
どっぷりハマってプレイしまくってるせいで最近すっかり乙女ゲーム脳。『ラブプラス』の女版を激しく希望!
ヤバい。実生活に支障きたしまくり。仕事先でも相手がオトコってだけで喋ってる最中に脳内に選択肢が浮かぶ。
どっち選ぼう?って、バカん!攻略対象キャラじゃないし!恐ろし・・今やオトコが数人並んだら、それはもう乙ゲー。
映画作品のスチルですら乙女ゲームのパッケージに見えるし。映画『十三人の刺客』なんて覿面ですわウエエ。
何度見てもあの並びは最強じゃ。「誰から攻略しようかなぁ?伊勢谷はきっと王道ツンデレキャラかなぁ?(ニヤリ)」。
いかんいかん。で、この『大洗にも星はふるなり』。ぷぷっ。パッと見ぃ誰ひとりとして攻略したくないキャラばかり(笑)。
だけどむっさ面白しろかったよ大満足。これいいね。おもろいやん必死やん笑わせる気マンマンやん。
それは=とってもエンターテイメント。そして「くっだらねーことに必死な、愛すべきバカどもの物語」なので超好み。
「面白い楽しい笑ってもらえるならば、なりふりかまわず血反吐はく覚悟」なシーンの応酬。こういうの大好き!
どこに向かって進むのか読めない展開に一々吹いたり驚かされたり感心させられたり。そんな福田雄一の脚本が素敵。
しかしながら、この作品はとてもクセがあるかもね。ノレるかノレないかが非常に大きく左右する。
しょっぱなから役者の芝居は皆さんそれぞれアツっくるしくてオーバーアクトぎみ、力入り過ぎの台詞廻し。
ガーガーわめくし見てて疲れるタイプの密室コメディー。なのに、ノレた。そして笑った。映画っていうより舞台みたい。
約110分面白がらせるのがどんだけ大変か。今時なネタや変化球や暴投や普遍的なベタネタなど実にバリエーション豊か。
せやけど「○○のところが面白かったよね」と後々語りたくなるような作品ではない(笑)。ワハハーっと笑ってスッキリ。
ああ面白かったなとニコニコ。ね、ところで今から何食べる?なんて。そういう映画。それはそれでとても正しいのだ。
コメディー映画に小難しいことなんざ不要。面白かったらええ。ただ、オトコいっぱいなのにオトコムービーではない(笑)。
そのくせアバンタイトルでは「グッハぁ!山田かこいい!!!(ババーン)」。ぬ?クールでセクシーキャラっぽいけど?!
「あれ?これってコメディーだよね?こ、こ、このまま進められたら全く笑えないんですけど?!(ハァハァ)」。
OPタイトルバックも頭パッカーンなのにめたくそにカッコイイ!山田をはじめ演者もカッコよく撮ってもらってるんだけど、
センスがピカリ。後から見たら本郷伸明さんといって、この人は関ジャニ∞横山×安田『Kichu』をやった人らしく。納得。
オサレ・コーティングかこいい。山田孝之山本裕典ムロツヨシ小柳友安田顕も、佐藤二朗までカッコいい(笑)。
なのに本編始まったらアバンの山田は跡形もなく消え去りましたよフフフ・・。だって!デブくてブサくてキモいんだもん☆
長い髪をしばってポマードベタベタのセンター分けでタキシード。あれ?なんでだろ?視界に欽ちゃんがチラつくよ?!
むむ・・・正面から見ると、あぜ道カットでお馴染みの甘栗坊や風・・って、斎藤清六かーーー!!!(ガビーーーン)。
山田ひとりだけ「村の時間」が始まってるんですけど!今にも「ばいなら、ならいば」と言いだしそうなんですけど!
しかもイキりすぎて唇テッカテカ。そんでもって“勘違いストーカー”。これはまごうことなくキモジャンルのオトコ!!!
「ちょ!!!!!顔!!!!!」と何度も注意(笑)。今作の顔芸たるや『ホルモー』を遥かに超えた。山田ヤリ過ぎ!(笑)。
本編の山田のビジュアルを時系列で「斎藤清六→裸の大将→爆死した落ち武者」。回想シーンは「チャカカーン&我修院」。
まさにビジュアルのジェットコースター。最終的にはバッシャーンと水を浴びてズブ濡れ茫然なワシ。これOPと同じ人?
ブサくてキモくて、しかも卑劣野郎。どう考えてもサイテー!でもそこがサイコーなんじゃ!ヒクどころか更に惚れた。
山田と安田顕のヤリ取りなんて、閻魔(※映画見たら分かります)わろたし。とにかくこの映画の山田はヒドいんじゃ。
ワシがマネージャーだったら止めるかも(笑)。それぐらい、髪が、髭が、胸毛が。山田の、けっこう毛だらけ猫灰だらけ祭。
なもんでワシは「やっぱ山田っておもろい役者さんだなー」とシミジミ。早く次回作が見たくてたまらん。次はいつかなー。
そして!今更なんですけど安田顕って人よくね?彫の深い生真面目ド変態みたいな作りの顔がなぜか胸キュンきたよこれ。
役者が心底楽しんでノってる作品って見てて楽しい、知らんけどな。でもこんなの全員ノリノリじゃないと成立してない(笑)。
みんな黙ってりゃ顔はカッコいい部類のくせに、なんでこんなバカでアホでブサでキモい?・・のに彼らを愛せる自分が不思議。
そんなこんなで「これは・・・もしやめちゃ面白い映画では?!」と期待して見入ってたら、終盤で新キャラ登場。
この男の子が可愛いのなんの!三浦春馬松山ケンイチ賀来賢人桜田通を足して割って更に素朴さを加えたような。
ぶっちゃけ待ってましたなビンゴ君。「キャーーー!やっとこさ攻略したいキュワゆ子ちゃんきたーーー!!!(嬉ション)」
しかし台詞を喋った瞬間、目の前が真っ暗に。「ウギャーーーーーーー!壮絶なド下手糞きたーーーーー!!!(脱糞)」
流れが、そして空気が一変。ちょ・・・この子・・・なんだこれ・・・テンポが・・間が・・滑舌が・・・!ひでええええ!
「え?どしたの?誰のバーター?(ポカーン)」。そこから笑えない。ストーリーが頭に入らない。
彼がボケて、他全員で一斉にツッコんでるんだけど笑えない。彼が何故キャスティングされたか。これがどうしても気になって。
そして我が人生を全力で全否定した。「オトコは顔じゃない!キャラでもない!なんだったら演技力でもないかも?!
そんなに上手じゃなくてもいいから、だから、せめてまともに日本語を喋れるヤツお願いしますーーー!(号泣)」。
それまでせっかく面白かったのに何この仕打ち。絶望感を伴った瞬間冷却芝居。おいおい。この威力は凄い。戦慄が走る演技力。
いや、それは言い過ぎか。だってイケメンワラワラ作品だったら余裕でOK、全く気にならなったと思うもん。
最初はみんな、あれぐらいの芸歴であれぐらいの年齢だったらこんなもんでしょ。しかも可愛いんだもん許せや。
まぁ、せめて彼が冒頭から出演していたら、「ド下手だなー、まぁでもこういうキャラなのかなー?」とかで無理やり慣れたかも。
だけどさ!?面白い作品で「さぁクライマックスも近づいてきましたよ?どう纏めてくれるんかね?」とワクワクしてる時に、
しかも面白いシナリオに応えて山田孝之山本裕典ムロツヨシ小柳友安田顕佐藤二朗がむっさ空気作ったその後に、
達者な方々による少人数の密室コメディーに、満を持して投入されるのが超絶ド素人じゃいかんだろ!ハードル高すぎるって!
ま、ヘタなことを先に知ってたらワシもここまでショック受けなかったかもしれんけど・・。いや、でもなぁ。これはちょっと。
試写終わってソッコー携帯で白石隼也くんについて調べてもうた。てっきり山田のバーターでダストの新人かと思ったら、
ホリプロらしい。チッ。えー。ホリプロ頼むよー。もっと他おるやろー。んでもその後に山田ファンの友達にメールしたら、
「どうやらオーディションみたい」。・・・。えー。なんで通ったのよー。もっとマシなヤツおらんかったんかー。チッ。
ちなみにその友達は「棒かぁー、へー」って感じでしたが、言っとくけど棒で人を叩いたら気絶しちゃうんだからね!
棒をナメちゃいかんよ棒を。まぁ彼の芝居を差っぴいてもオチまで上手に持ってったと思うしそこそこ楽しかったけど、
彼が出てきてからの展開が「あ、そのネタいくかー」だったし余計に彼のせいにしちゃってる部分もあるんだけどな。
でも正直・・あそこで出てきたのが彼じゃなけりゃもっともっと面白い映画のように感じられたと思う。ほんと残念。
可愛い男の子には超アマアマだし大好きなワシですけど、面白い映画の方が実はもっと大好きなのですよ。くっそお!
しかしそうは言っても数年後びっくりするぐらい上達するのが若手俳優。あいつらの成長は3日でワシの5年分ぐらい。
8段飛ばしで階段のぼってくる、これこそ若手俳優ウォッチャーの醍醐味だったりするからね。あなどれんのだよ。
白石くん、頑張れ。めっちゃ巧くなってワシに目にモノ見せてやれ。その時には握手会で土下座します!(何この決意)